おさない・あつし 1972年生まれ。京都大学経済学部卒業後、97年にソニー入社。薄型テレビの立ち上げなどを担当。ソニーユニバーシティ(社内大学)と筑波大学大学院で戦略論、組織論を学びつつ、新規事業の商品戦略担当。2007年に博士号(経済学)取得後、研究者に転身。11年、早稲田大学大学院商学研究科の准教授着任。16年から現職。

ソニー元社員で電機業界の経営戦略に詳しい経営学者、長内厚氏に、ソニーの今後の展望を聞いた。

──ソニーは複合企業であり続けるべきでしょうか。

パナソニックや東芝と異なり、ソニーは必需品をほとんど造っていない。生活に潤いを与えるビジネスが中心だ。それだけに商品の当たり外れが大きく、1つの商品や事業が全社収益の大半を決める仕組みだと、経営の不確実性が高まる。金融、半導体、ゲームなどを併せ持つ複合企業だからこそ、安定的な業績が出せる。事業間でシナジーがあればベターだが、シナジーがなくても複数の収益源を持っていることに意味がある。