家電からアニメや金融まで手がける複合企業のソニー。昨今はエンターテインメント事業の躍進が目立つが、技術的にはいかなる分野に強みがあるのか。ソニーが保有する特許で見ていこう。

下図を見てほしい。これは、ソニーグループが2000年以降に世界で出願し、今も有効な特許を、分野別に件数が多い順で並べたものだ。出願件数が6843と最も多いのが、スタジオ装置だ。ソニーは1958年から放送局などで用いられる業務用放送機材を展開しており、市場シェア首位。関連特許を多く握っているのもうなずける。2位の「双方向テレビ、動画像配信など」というのも放送関連だ。3位の「無線通信」とは、スマートフォンなどモバイル用の通信システムのこと。1~3位はいずれもエレキ関連の特許で、ここ数年を見ても積極的に新しい特許が出願されている。

7、8位には、半導体関連の特許が入った。ソニーが4割以上の市場シェアを握るCMOS画像センサーは、スマートフォンのカメラなどに用いられ、取り込んだ光を電気信号に変換することから「機械の目」といわれる。ここ10年でも積極的に出願されている。

対照的なのが、5、6、12位にあるテレビ録画に関する特許。件数こそ多いが、経年での推移を見ていくと、10年以降の出願件数は少ない。75年にビデオ録画機「ベータマックス」を発売し、パナソニックと映像録画規格の争い「ビデオ戦争」を繰り広げたソニーだが、16年に出荷を停止。今も有効な特許件数は多いが、注力分野からは外れたといえる。

テレビ局などで使われるソニーの業務用カメラ

自動車、医療関連が激増