人事労務クラウドを手掛けるベンチャー・SmartHRは、6月に約156億円の調達を発表しユニコーン企業に。写真は資金調達発表会見、中央が宮田昇始CEO(提供:SmartHR)

日本で新たなユニコーンが誕生した。クラウド型人事労務ソフトウェアを手掛けるベンチャー企業、SmartHR(スマートHR)だ。

ユニコーンとは企業評価額約1000億円(10億ドル)を超える未上場企業のこと。スマートHRは6月8日に既存株主や新規投資家から約156億円を調達したことを発表し、推定評価額が約1700億円となった。

スマートHRについては過去、『週刊東洋経済』2019年8月24日号「すごいベンチャー100 2019年版」に掲載。同年6月に61.5億円を調達し、当時の推定評価額は307億円だった。過去の掲載企業の中でも成長性では筆頭格といえる。

3年間で劇的に広がった顧客の裾野

スマートHRのソフトを使えば、従業員は雇用契約や入社手続き、年末調整などの労務手続きを書類に手書きすることなく、スマートフォンやパソコンから完結できる。人事労務担当者にとっては紙の書類を管理する必要がないうえ、集まったデータを社会保険や雇用保険の役所への電子申請にそのまま使える。

手続き以外でも、従業員やアルバイトの定着状況を分析したり、従業員へのアンケートをソフト上で実施したりすることも可能だ。

これだけの巨額調達と高い企業評価を受けた背景には、この1年でのサービスの急成長がある。利用企業数は現在3万社以上を抱えつつ、月次の解約率は0.4%と低く、顧客企業が増えれば増えるほど稼ぎが積み上がっていく好循環に入っている。