4月開催の上海国際自動車ショー期間中にお披露目された「セレスSF5 ファーウェイ・スマート・セレクション」(写真:ファーウェイ)

ファーウェイのコンシューマー製品事業を率いる余承東氏は、社員たちの間で「消防隊長」の異名をとる豪腕マネジャーだ。かつて欧州法人のトップとして現地の通信事業者向けのビジネスを切り開き、続いてファーウェイのスマートフォンを米アップルや韓国・サムスン電子と競うグローバルブランドに育て上げた。その実績は、社内外で高く評価され、人望を集めている。

そんな余氏の仕事に最近、新たなミッションが加わった。それは「自動車を売る」ことだ。

スマホに代わる稼ぎ頭がスマートEV

専売店で車をお披露目

今年4月に開催された中国最大級の自動車展示会、上海国際自動車ショー(上海モーターショー)は、ファーウェイにとって戦略的に重要な「ショーケース」となった。開催期間中の4月20日、余氏は上海市の繁華街・南京東路にあるファーウェイ製品の大型専売店でイベントを開き、同社が販売する初の自動車「賽力斯SF5華為智選(セレスSF5 ファーウェイ・スマート・セレクション)」をお披露目した。

それは重慶市の自動車メーカー「小康工業集団」が生産・販売するSUV(スポーツ用多目的車)タイプのEV(電気自動車)「セレスSF5」をベースにした特別仕様車だ。ファーウェイ製の電動パワートレーン制御システム「DriveOne(ドライブワン)」や、車載機器とスマホを連携させる独自規格「HiCar(ハイカー)」を搭載している。通常仕様のSF5と区別するために、車両後部に「華為智選」のバッジが取り付けられている。

余氏はイベントで、米政府の制裁によりファーウェイが市場の需要に応えられる量のスマホを生産できなくなったことに触れ、スマートEVへの期待を次のように語った。