(naka / PIXTA)

2020年6月、三越伊勢丹ホールディングスの有価証券報告書の株主に関する記載から、前期まであったある大株主の名前が消えた。その名は三菱UFJ銀行。前期までは534万株を保有し第10位の大株主だった。

三菱UFJ銀は、ガバナンス強化の観点からいわゆる「株の持ち合い」の解消に向けて政策保有株の削減を進めている。三越伊勢丹の保有株もその一環で454万株まで削減、11位以下となって有価証券報告書に載らなくなったのだ。

そもそも旧伊勢丹のメインバンクだったこともあって、両社は親密関係にあり、大株主にもなっていた。ところがガバナンス強化の流れから、金融機関をはじめとする企業は「株式の持ち合い解消」を求められ、政策保有株を放出せざるをえなくなったのだ。三菱UFJ銀もその一環として三越伊勢丹株を手放したというわけだ。

持ち合いの解消を求められた当初、金融機関からは、「株を手放された企業は快くは思わず、取引先や親密先を失いかねない」などと懸念する声が上がっていた。