監視カメラの映像と顔認証技術を組み合わせた、メグビーの指名手配犯検出のデモ画面(Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

中国には「AI四小龍」と呼ばれる有力スタートアップ企業がある。センスタイム(商湯科技)、メグビー(曠視科技)、イートゥ(依図科技)、クラウドウォーク(雲従科技)の4社だ。エンジニア出身の創業者が独自の技術を武器に多額の資金を調達。ユニコーン企業(未上場で推計企業価値10億ドル以上)として注目を集めてきた。

ところが今、政策的支援の「追い風」と、米中対立という「逆風」、さらには競争激化と収益性への疑問符という乱気流の中でもまれ、数年前のような順風満帆の成長ストーリーを描けずにいる。

AI四小龍は画像認識と音声認識技術を軸に、警察・公安、金融サービス、都市・団地管理といった場面で、顔認証や交通状況の把握などのソリューションを提供してきた。北京や香港、米ボストンなどにある有力大学で新技術を身に付けた人材と、中国国内のデータと資金と社会的な需要がうまく組み合わさり、急成長を遂げた。

国家もAIスタートアップを積極的に支援する。民間に加えて国有系の戦略投資ファンドも出資している。中国政府が今年3月に公表した5カ年計画と中長期計画でも、AIは産業政策と科学技術政策の両面で重点支援分野と位置づけられ、追い風が吹く。