ユニデンHD|株主拒否し中継もせず密室株主総会の行方

「株主様のご来場をいただくことなく当社役員のみで開催させていただきたく」「ご理解とご協力のほどお願い申し上げます」

無線通信機器大手のユニデンホールディングスは、株主総会の招集通知にこう記し、役員のみで開催するとして総会への株主来場を拒否した。

ユニデンの株主総会招集通知。株主に「来るな」と呼びかけている

コロナ禍でオンラインによる総会開催は増えている。だがユニデンは、総会のオンライン中継もなし。株主からの質問も、事前に届いたもののうち、株主の関心が高い事項について、後日ウェブサイトに掲載するとした(後に方針転換し、総会前に回答を公開)。

こうした株主総会の運営方針に対し、金融関係者からは「自分たちに都合のいい質問だけに答えるのではないか」「密室総会だ」と批判の声が上がった。

なぜユニデンはこうした総会を断行したのか。表向きは新型コロナウイルスの流行を理由にしているが、事情に詳しい証券会社幹部は「別の理由が2つある」と指摘する。

創業者とファンドが怖い

その1つが、1966年の会社設立から退任まで55年間にわたりワンマン経営者として君臨してきた藤本秀朗前会長の存在だ。

藤本前会長は、米国の連結子会社の不適切な会計処理の責任を取って20年に退任。その代わりに義弟の西川健之氏が社長に就任したが(6月29日付で会長に就任)、「藤本前会長の傀儡(かいらい)政権だった」(ユニデン関係者)という。