柳川範之 東京大学大学院教授(やながわ・のりゆき)1963年生まれ。慶応大学通信教育課程卒業。93年東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。経済学博士(東京大学)。東京大学助教授などを経て2011年から現職。主著に『法と企業行動の経済分析』『独学という道もある』など。(撮影:今井康一)

ワクチン接種体制づくりや給付金支援のあり方など、コロナ禍によって多くの国民は、行政の役割の重要性を再認識し、行政を支える公務員の果たす役割の大きさを実感しただろう。

その一方で、公務員の長時間労働などがニュースになり、キャリア官僚と呼ばれる国家公務員総合職の志願者数の減少や人気の低下も、しばしば話題になってきた。

経済の活力を生み出すのは本来民間企業であることを考えれば、優秀な人材が民間へシフトしていくのは、むしろ健全な動きだという見方もできる。キャリアの志願者が減少しても、それ自体を問題視する必要はない。