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企業の不祥事が起こった際によく聞く「内部通報制度が機能していなかった」という言葉。上司の不正を知っても弱い立場の部下が指摘するのは難しい。だが、放っておいて大きな問題になり、ついには企業存続の危機にまで発展してしまう事例も多い。こうした事態を招かないために必要な制度が内部通報だ。

内部通報が機能するためには「通報しやすいオープンな社内環境を整備し、多くの声を集めること」が重要。多くの相談情報の中から、わずかでも問題のある案件を見過ごさずに対応していけば、大きな不祥事を未然に防げる。

そのための第一歩は、社内の通報件数を増やすことだ。とはいえ、多くの人が使える通報窓口を用意した会社は、多量の情報を処理するため負担も増す。とくに直接相対する窓口担当者のストレスは大きく、担当者のケアも欠かせない。

さらに、トップが暴走したときに通報が機能するかも大きな課題だ。社内窓口ではトップからの圧力を止めにくい。そこで求められるのが外部窓口。法律事務所などが請け負うことが多い。深刻な問題は社外取締役などに相談できれば、水際での対応が可能だ。