糸魚川市は新潟県の西端、富山県、長野県との境にある。糸魚川静岡構造線という大断層線は有名だが、糸魚川市は西南日本と東北日本との「境」でもある。この構造線はしばしばフォッサマグナと混同されるが、フォッサマグナは地溝帯、つまり「面」。その西縁が糸魚川静岡構造線なのだ。

糸魚川は太古の昔からヒスイの産出地として知られ、また、古くから交易拠点として栄えてきた。江戸時代には、北前船の寄港地となり、信濃国と越前国の物流拠点、加賀街道の宿場町でもあった。

自然も豊かで、国内の自治体としては珍しく、市域に中部山岳、妙高戸隠連山という2つの国立公園がある。2009年には日本で初めての世界ジオパークの1つに認定された。市内にはヒスイやフォッサマグナに関連する24のジオサイトがあり、その1つ、市西部の親不知(しらず)・子不知は、断崖絶壁が連なる北陸道の難所として知られる。

1939年に確認された日本最初のヒスイ産地、小滝川ヒスイ峡。ジオサイトの1つで、国の天然記念物にも指定されている(PIXTA)