ロックダウン下のパリ。各地でロックダウンが行われたが、電力需要はそれほど減らなかった(EPA=時事)

世界中に蔓延する新型コロナウイルスはSDGsの進捗にも影を落とす。

SDGsの目標3は「すべての人に健康と福祉を」。実はこの目標のターゲット3.3に「感染症への対処」が明記されている。皮肉にも新型コロナによるパンデミックでこの目標の重要性が裏付けられる形になった。

貧困、飢餓、教育……。この1年以上に及ぶパンデミックにより、世界のSDGsの進捗は明らかに停滞した。2030年までの目標達成は困難ともいわれる。経済や産業の側面で象徴的なのは、グローバル企業におけるサプライチェーンの寸断であり、世界中でモノが生産できない、供給できないという事態に発展した。

衝撃はそれだけではない。国際エネルギー機関(IEA)によると、20年の全世界のCO2排出量は前年との比較で約6%減だったが、世界では「ロックダウンを断行して経済を止めてもこんな程度なのか、という見方が強い。結局、データセンターなどITで使う電気が増えており、将来も再生可能エネルギーだけで需要に対応できるのかどうか、疑問が広がる形になってしまった」(日本総合研究所創発戦略センターの村上芽氏)。