有料会員限定

サプライチェーンで発生する大損害を防ぐ 持続可能性の観点で整理

✎ 1〜 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 6 ✎ 最新
拡大
縮小

SDGsでサプライチェーンを管理することにより事業リスクを減らすことができる。

(Graphs / PIXTA)

特集「SDGs 日本を代表する500社」の他の記事を読む

企業のSDGsの取り組みにおいて、キーポイントになるのがサプライチェーン・マネジメントである。

サプライチェーンとは調達、製造、物流、販売という川上から川下への一連の流れを連動したシステムとして捉える考え方だ。「SDGsの場合は、持続可能性という価値観や観点でサプライチェーンの課題を整理していくことになる」。SDGsに詳しい千葉商科大学の笹谷秀光教授はそう話す。

例えば、SDGsの目標2は「飢餓をゼロに」である。その目標に取り組むため、食品メーカーは持続可能な食料生産システムを構築しなければならない。その観点で調達から販売の間に潜む課題を洗い出し、一つひとつそれらを解決していくのである。目標3は「すべての人に健康と福祉を」。薬品メーカーなら、この目標を達成するために、薬の原料をどこで調達して、どう製造し、販売しているか、自らチェックしていくことになる。

「象徴的なのは目標12の『つくる責任 つかう責任』。生産から消費までの一連のサプライチェーンの流れの中で、持続可能な価値観に該当しないものを排除していく考え方だ。サプライチェーン全体が持続可能なものとして形成されるのは、ベストプラクティスの水平展開ともいえる」(笹谷氏)

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
SDGs 日本を代表する500社
19業種のトップ10企業は
欧州企業が存在感放つ
ポストコロナのSDGs
基準が乱立、統一の動きも
持続可能性の観点で整理
株主資本主義に代わる「共感」の輪
実践編|「やっているふり」は経営にマイナス
かつては東芝、シャープがトップ
売り手は熱心
GPIFが進める「ESG投資」|GPIF 投資戦略部次長 塩村賢史
SDGs銘柄のパフォーマンス比較
投資編|評価会社のプロはここをチェック
年収1000万企業、100年企業がズラリ
社会性部門トップ|帝人
企業統治部門トップ|SOMPOホールディングス
テーマ別に見るSDGs 5|リスクマネジメント〈 企業統治 〉
テーマ別に見るSDGs 4|社会参加〈社会性〉
人材活用部門トップ|ファンケル
環境部門トップ|J.フロント リテイリング
ニッポンはSDGsをどう達成するのか|ジャーナリスト 国谷裕子
ニッポンはSDGsをどう達成するのか|慶応大学大学院 教授 蟹江憲史
テーマ別に見るSDGs 3|生物多様性〈環境〉
テーマ別に見るSDGs 2|カーボンニュートラル〈環境〉
テーマ別に見るSDGs 1|ダイバーシティ〈人材活用〉
SDGs企業ランキング 総合トップ|オムロン 取締役会長 立石文雄
日本を代表する500社(2)
重視される取り組みはこれだ!
日本を代表する500社(1)
Q&A サステナビリティ専門家に聞く
基礎編|まずはココをしっかりチェック!
これだけはおさえておきたい
SDGs 日本を代表する500社
非財務情報の決定版
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内