あまり・あきら 1949年生まれ。自民党税制調査会長。党の新国際秩序創造戦略本部で経済安保の提言をまとめた。経済産業相や経済財政担当相を歴任。当選12回。

経済安全保障論議に火をつけた自民党の新国際秩序創造戦略本部。昨年12月と今年5月に提言を公表した。座長の甘利明衆議院議員は、「経済安保は企業にとっても避けて通ることのできない重大な経営課題」と説く。

──自民党提言への反応は?

12月の「中間取りまとめ」の英訳を公表したところ、いろいろな国の大使から「直接、話をしたい」と連絡があった。

日本は経済安保にあまりに無頓着だ。昨年からのコロナ禍で明らかになったのは日本の脆弱性。マスクさえ中国に依存しており、当初は調達に苦労した。緊張関係がある国に特定の物品の調達を依存するのは、明確なリスクだ。

──経済安保、あるいは国際的なルール形成に関して、中国の危険性を強く指摘されています。

世界は今、猛烈にデジタル化が進んでいるが、そのデジタル技術は民主主義国よりも独裁体制のほうに親和性がある。中国は人工知能(AI)や顔認証システムを使った監視カメラによって、社会を監視している。電子決済を通じて個人の行動履歴もわかる。仮に中国方式が世界標準になってしまえば、各国のデータが中国に抜き取られかねない。