中京銀行が思い切った構造改革を実施。だが、特別に収益が厳しいわけではない(編集部撮影)

いよいよ思い切ったリストラに踏み切る地銀が出てきた。6月7日、愛知県の中京銀行が希望退職の募集を発表した。収益が細る中でも利益を維持しようと、地銀各行は人員削減に取り組んでいるが、その施策は採用抑制による自然減少によるもの。中京銀行は一歩踏み込んだ形だ。

ただ、中京銀行が特に収益的に厳しいわけではない。経営の効率性を計る経費率(営業経費÷業務粗利益、数値が低いほどよい)は76.56%と、地銀平均(75.8%)をやや上回る程度だ。

地方銀行100社の経費率ランキング(下図)でワースト1位となったのは山形県のきらやか銀行。経費率は100%を超えている。ただし、その要因は一時的なもので、投資信託を損切りした解約に伴う損失が大きく、業務粗利益が大きく落ち込んだことが響いた。

経費率が100%を超えたのはきらやか銀行だけだが、90%を超える銀行は6行、80%以上の銀行は35行ある。中京銀行が希望退職の募集に踏み切り、今年度に約3割の店舗数を削減するのは「経営体力のある今だからこそ、抜本的改革を行う」という理由から。

経費率の高い地銀にとって、中京銀行の決断は無視できないだろう。