自動車業界は脱炭素社会に向けて、産業構造の変革を迫られている(撮影:今井康一)

「(インフラの)数だけを目標にしないでほしい。カーボンニュートラルを実現するんだと足並みをそろえることが必要だ」

日本自動車工業会(自工会)会長を務めるトヨタ自動車の豊田章男社長は6月3日の記者会見で、政府が新たにまとめた「グリーン成長戦略」の見直し案について、こう注文をつけた。

見直し案では、電動車の普及に不可欠なインフラ整備について、充電設備は現状の5倍の15万基、うち急速充電器は同4倍の3万基、燃料電池車(FCV)向け水素ステーションは同6倍の1000基まで増設する目標が盛り込まれた。豊田社長はインフラ整備に向け、政府や自動車業界、関係者が協力する必要性を強調した。

世界的な脱炭素の流れを受け、日本政府は2020年末、乗用車の新車販売についてモーターを駆動に使う電動車の比率を2035年までに100%にする目標を打ち出した。継続課題となった商用車は、国内新車販売で2割弱にすぎないが、自動車のCO2(二酸化炭素)排出量の約4割を占める。

それだけに、今回どのような目標が示されるかが注目を集めていた。

商用車で示された新目標