八王子市は東京の西部、多摩丘陵にある東京都内で唯一の中核市だ。人口は約56万1000人、三方を高尾山や陣馬山などの山々に囲まれる。西から東に流れる浅川などにより形成された扇状地を利用して古くは養蚕が行われ、絹織物工業で潤った。江戸時代には甲州街道の宿場町としてにぎわい、桑の都とも呼ばれた。

この街は、高度経済成長期に首都圏に大量に流入した人口の受け皿として開発されたニュータウンにより大きな発展を遂げた。当時の日本住宅公団(現UR都市機構)が開発した多摩ニュータウンは、多摩市、稲城市、町田市、八王子市にまたがる大規模開発で、1976年には南大沢や京王堀之内駅周辺部に新しい街が開かれた。また、97年にはみなみ野シティと呼ばれるニュータウンも誕生している。

八王子は都心40キロメートル圏にあり、交通の要衝になっているため、住宅地として注目された。鉄道はJRや私鉄など計8路線が走る。JR中央線は街を東西に貫き、八王子駅から新宿駅までは日中特別快速利用で40分弱。京王線を利用する場合は新宿まで45分弱となる。ニュータウンのある南大沢や京王堀之内駅からは調布経由で新宿まで急行で40分程度だ。