5月の米ホワイトハウスでの米韓首脳会談。中国が注目したのは、韓国のミサイル自主開発の解禁だった(YONHAP NEWS / アフロ)

国際ニュースの醍醐味の1つは、同じ事を扱っても国によって報じ方が異なることだ。こう書くと、「中国の偏向報道を日本のメディアが調整(修正)して報じているのではないか」と質問される。しかし実態は逆だ。

長年、中国の報道に接していると、必ずしもプロパガンダ一色ではなく事実関係においては割と正確に報じていることがわかる。ウソを発信したとしても、すぐに見抜かれてしまう。そのことを中国自身がよく知っているのである。

中国の発信で要注意なのは、政策の評価と国際社会での中国の評判、そして発展の有無に関する情報だ。こうした点は扱いが誇大、あるいは過小であったりする。都合の悪いことには触れない、都合のよい数字だけを引用する、マイナーな意見を大きな声のように取り上げる、といった傾向がある。

最近もイスラエルとイスラム組織ハマスとの停戦に向け国連と比べ米国の動きが鈍いことを批判していたが、いったん合意が成るや、その後は報道が一気に減った。

筆者からすると、西側メディアの事実誤認やフェイクニュースはしつこく追及してくれるので参考になる。例えば昨年の新型コロナウイルス感染症への台湾の対策について、かなり細かく問題点を指摘しており、筆者は「台湾はコロナ対策の優等生」なんて世まい言は信じなくて済んだ。いま台湾で感染が拡大して混乱している状況を見れば、答えは明らかだろう。