もりた・ちょうたろう 慶応義塾大学経済学部卒業。日興リサーチセンター、日興ソロモン・スミス・バーニー証券、ドイツ証券、バークレイズ証券を経て2013年8月から現職。日本国債市場での経験は通算で20年超。グローバルな経済、財政政策の分析などマクロ的アプローチに特色。(撮影:大澤 誠)

1〜3月期GDP(国内総生産)の大幅下振れもあり、海外に比べてワクチン接種が遅れたことによる日本経済の劣後や日本株の相対的な水準の悪化が指摘されている。NYダウ平均株価に対する日経平均株価の比率は2月の0.96から5月は一時0.8まで低下した。

ただし、ワクチン接種完了が1〜2四半期遅れることだけで、日本株の軟調を説明しようとするのには無理がある。内需は当面厳しいが、世界経済回復の恩恵は輸出製造業に早々に及んでくるはずで、ワクチン接種進捗後の日本経済のキャッチアップを疑うべき理由も見当たらない。

日本経済への「相対的悲観論」以外に日本株軟調の要因があるとすれば、やはり日本銀行のETF(上場投資信託)購入スタンスの修正が大きいだろう。