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学校は“空気"で選べ 進学校、付属校選びの結論

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2018年は春、夏ともに甲子園へ出場した慶応義塾高校。大学受験を意識せず部活動に専念できるのが付属校の魅力でもある(日刊スポーツ/アフロ)

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中学受験で志望校を選ぶ際、中高一貫進学校を選ぶか大学付属校を選ぶかの違いは、すなわち大学受験をするかしないかの違いだ。つまり、この選択は、大学受験そのものを、教育の機会としてどう評価するかという問題に集約される。

この点だけに着目するならば、結論は簡単だ。大学受験勉強に教育的な価値を見いだすなら、進学校を選んだほうがいい。大学受験勉強そのものには意味を感じず、むしろ大学受験対策に規定されない教育を受けてほしいと考えるなら、大学付属校を選ぶといい。

2020年度の大学入試改革の理念を思い出してほしい。あの大学入試改革の最終目的は大学入試を変えることではなく、「脱ペーパーテスト」を掲げることで、高校以下の教育のあり方を変えることだった(初めから絵に描いた餅ではあったのだが)。

ガラパゴスの強み

その点、大学付属校ではもともと大学受験に規定されない教育が行われてきた。中高生として学ぶべきことは一通り学ばなければならないが、ペーパーテストでいい点を取るための訓練は必要ない。学歴主義的社会の中で過激化する受験の競争圧力から子どもたちを守るという意味で、大学付属校は日本の教育におけるいい意味での「ガラパゴス」だったのだ。

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