なかぞら・まな 1991年慶応義塾大学経済学部卒業、野村総合研究所に入社。97年野村アセットマネジメントでクレジットアナリストに。社債や国債を分析。モルガン・スタンレー証券、JPモルガン証券を経て、2008年10月からBNPパリバ証券クレジット調査部長。11年から現職。(撮影:尾形文繁)

4月初旬のG20(主要20カ国地域財務相・中央銀行総裁会議)で、途上国への支援継続が合意された。低所得国に対する債務返済猶予の期限を6月末から12月末に再延長したほか、中所得国向けバッファーとしてSDR(IMF特別引き出し権)を通常より60%増額して対応することも決定。これで新興国の流動性枯渇によるデフォルトに対して、当面のセーフティーネットができたことになる。デフォルトが相次ぐという事態は、年内は起きないであろう。

しかし、デフォルトリスクが低く抑えられたからといって、信用リスクが高まることを無視してはなるまい。この1年以上、世界中がコロナ禍による経済下押しと戦ってきた。戦法はどこも似たり寄ったりで、金融緩和と大規模財政政策で景気を下支えしてきた。無理を続ければ疲弊するのは皆同じだが、シワ寄せは弱いところほど先に来る。新興国のリスクは先進国より顕在化しやすい。