2月1日に起きたミャンマーでの軍事クーデター。3カ月以上が経過した現在も、国軍による市民の迫害が続いている。

ミャンマーの人権擁護団体「政治犯支援協会」によると、5月18日までに805人の市民が殺害され、4146人が今も拘束されている。

国軍は民主派勢力が結成した「国民統一政府」(NUG)をテロ組織に指定し、接触した市民を犯罪者と見なすなど、なりふり構わぬ弾圧の姿勢を強めている。

そうした中、ミャンマーに進出する外国企業に対し、クーデター政権を資金面で支えないようビジネスの見直しを求める声が強まっている。

ミャンマーの民主化を支援するNGO(非政府組織)「Justice for Myanmar」(ミャンマーの正義)は5月6日、クーデター政権と関係がある日米欧などの上場企業61社をリストアップ。機関投資家に対して保有株式の売却を求めた。リストでは、国軍や国軍系企業とクーデター以前から関係のある企業としてキリンホールディングスや東京建物など日本企業4社が挙げられた。

軍の支配下にある現政権と関係を持っている日本企業として、ミャンマーで通信事業を営むKDDIや住友商事、取引所運営を支援している日本取引所グループ、工業団地開発を展開する丸紅や三菱商事など13社の名前も挙げられている。

ミャンマーでは国軍が経済面でも大きなプレゼンスを持つ。少数民族ロヒンギャへの人権侵害や国軍と企業との関係を調査した2019年8月の国連人権理事会の調査報告書によれば、国軍はミャンマー・エコノミック・ホールディングス(MEHL)、ミャンマー・エコノミック・コーポレーション(MEC)という持ち株会社を擁し、これらの傘下に約130社が連なっている。国軍系企業グループの利益は、ミャンマーの民間企業全体が稼ぎ出している利益の合計額を上回っているほどだという。