膠着していた国際租税改革の議論が動き出しそうだ。焦点は、巨大IT企業など多国籍企業の租税回避への対応策だ。4月、イエレン米財務長官が対応策の1つである国際的な最低法人税率導入を主要20カ国・地域(G20)に提唱したことにより、6月のOECD(経済協力開発機構)会合、7月のG20財務相会合で国際合意にたどり着く可能性が出てきた。

改革の舞台は、2012年からOECDとG20の枠組みで始まったBEPS(税源侵食と利益移転)プロジェクトだ。参加国は約140カ国・地域に達し、影響力は絶大。すでに軽課税国などで63の有害税制が廃止され、税の透明化に向け、非居住者(オフショア)の金融口座情報を各国税務当局間で自動交換する仕組みも整えた。