わかばやし・ひでき 1986年野村総合研究所入社。JPモルガン証券などで長く電機アナリストとして活躍。2005年にはヘッジファンドを立ち上げ、最高運用責任者も務めた。17年から現職。(撮影:尾形文繁)

モノ言う株主との対立の末、CEO辞任に追い込まれた車谷暢昭氏。何が問題だったのか。電機業界を長く分析してきた若林秀樹・東京理科大教授に聞いた。

──車谷氏辞任と、ファンドによる買収騒動。背景をどうみますか。

車谷氏はモノ言う株主との対立が深まったことに加え、自らに対する社内の信任が低かったことで、ウルトラCとして自分の古巣であるCVCに頼んだとされる。ただ、そもそもファンドが東芝の買収を検討できる前提条件として3月末に報道されたキオクシアホールディングスの買収観測があったのではないか。仮にキオクシアが3兆円で買収されるのであれば、株式を4割持つ東芝には利益となる。ファンドにとっての狙いはキオクシアだろう。

──モノ言う株主と対立した車谷氏に問題はなかったのでしょうか。