みなみ・そういちろう 1976年大阪府生まれ。99年米タフツ大学卒業後、モルガン・スタンレー証券入社。2004年、東北楽天ゴールデンイーグルスの設立に携わった後、09年ビズリーチを創業。(撮影:梅谷秀司)
4月22日に東証マザーズに上場したビジョナル。時価総額が2000億円を超える大型上場となった。2009年に立ち上げた即戦力人材に特化した転職サイト「ビズリーチ」が急成長。ほかに人材管理のプラットフォームも展開する。20年2月にはホールディングカンパニーであるビジョナルを新設。創業者の南壮一郎社長を直撃した。

過去5期の売上高の年間平均成長率

2016年7月期から20年7月期までの年平均成長率は43%を実現。成長しつつ、利益を新規事業の育成に投資する方針だ。

──ビズリーチ開設から上場までを振り返るといかがですか。

起業したのは、自分の転職活動を通じて、求職者の選択肢や可能性を広げるための場所が必要だと感じたのがきっかけだった。最初から起業したいと思っていたわけではなく、ITの力で社会の課題を解決するために新しい仕組みが必要だと痛感したからだ。09年の開設当時に比べ、即戦力人材の転職は少し身近な時代になったかもしれない。

上場した今はまだ、スタートラインに立ったばかり。自分のキャリアは、20代で修業を積み、30代で練習試合、40代で公式戦と考えていた。44歳の今、描いていた思いが実現しつつある。ビジョナルグループのいちばんの強みは現在の経営チームを中心とした仲間だ。新規事業の立ち上げやマネジメントの経験が豊富で、各職能・スキルで日本を代表するような若手経営者が集まっている。どこに出しても恥ずかしくない。

即戦力人材を採用するためのサービスを提供する以上、自ら実践して12年間やってきた成果。創業者に注目が集まるが、団体戦をやってきたつもりだ。私の専門は金融と野球であり、人材領域やウェブサービスに長けていたわけではない。「社会にインパクトを与え続ける」という志に賛同した人材が集まり、社会課題を解決するために仲間とスクラムを組んでチーム経営をやってきた。