ささき・とおる 2015年6月から現職。03年4月からJPモルガン・チェース銀行でFXストラテジストとして金融市場を調査・分析。その前は日本銀行に勤務、調査統計局などを経て、国際局(当時)為替課で為替市場介入を担当、ニューヨークで米国金融市場分析も担当した。(撮影:今 祥雄)

通貨価値の変動は対外的には他国の通貨との交換レートに表れるが、国内的にはモノやサービスの価格の変化、つまりインフレ率に表れる。モノやサービスの価格が上昇しているということは国内で通貨の価値が下落していることを意味する。逆にモノやサービスの価格が下落していることは通貨の価値が上昇していることを意味する。

日本は他国に比べて物価上昇率が低い、もしくは物価が下落することが多い。これは円という日本の通貨の価値が対外的にも国内的にも上昇している場合が多いことを示唆している。

多くの日本人は日本経済のふがいなさから将来的には円の価値が大きく下落するのではないかと感じているのではないだろうか。私の周りでもそうした声をよく聞く。