シャオミが1兆円投資でEVに参入 100%子会社を新設

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中国スマートフォン大手の小米(シャオミ)は3月30日、電気自動車(EV)事業への参入を発表した。100%子会社を新設し、シャオミの創業者で会長兼CEOである雷軍氏が、新会社のトップとして陣頭指揮を執る。

シャオミは以前からEV事業への参入を検討していたが、それを正式に宣言した格好だ。投資額は第1段階で100億元(約1670億円)、今後10年間で延べ100億ドル(約1兆900億円)を見込んでいる。

発表が行われたその夜、雷氏はシャオミの春の新製品発表会でこう語った。「私の人生で培ってきたすべての成果と名誉を懸け、シャオミカーのために戦う。決定を下したからには、少なくとも5〜10年間、全力で突進する覚悟が必要だ」。

雷氏によれば、EV事業への参入は「シャオミの歴史上最も重大な決定」であり、同氏にとって「人生最後の重大な創業プロジェクト」だと言う。なおシャオミのEV事業の経営形態について、社外からの出資を仰がず単独資本で経営するとし、雷氏は「必要な資金はすべてシャオミ自身が出す」と強調した。

自動車業界では現在、スマート化と電動化が進んでおり、中国の華為技術(ファーウェイ)や米国のアップルなど、スマートフォンメーカーが自動車事業に参入しつつある。自動車は次世代のスマート端末となる可能性を秘めている。

(財新記者:何書静、原文の配信は3月30日)

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Caixin

2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。データ景気指数などの情報サービスも手がける。2019年末に東洋経済新報社と提携した。(新型肺炎 中国現地リポート「疫病都市」はこちらで読めます

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