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アジア外交を活発化させるドイツの地政学的思想 ナチス・ドイツ時代の地政学が穏やかな形でよみがえりつつある

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ドイツのアジアにおける外交活動が活発になっている。4月13日、日独間で初めての外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)がオンラインで行われた。〈日独2プラス2に日本は茂木敏充外相と岸信夫防衛相、ドイツはマース外相とクランプカレンバウアー国防相が参加した。/茂木氏は協議で「力を背景とした一方的な現状変更の試みにより、国際社会の平和と繁栄を支えてきた前提は、当然視できなくなった」と中国を念頭に訴えた。/マース氏は「インド太平洋でいろいろな脅威が出ており、安全保障の連携は重要だ」と述べて足並みをそろえた。/ドイツ側は今夏にもフリゲート艦をインド太平洋地域に派遣すると伝えた。日本に寄港させる計画だ。海上自衛隊とドイツ海軍の共同訓練の実施を調整する。香港情勢と新疆ウイグル自治区の人権状況では「深刻な懸念」を共有した。/アジア太平洋に領土を持たないドイツが艦船を送るのは異例の対応だ。防衛省によると過去に親善目的の派遣はあったが、安全保障の色彩が濃い形式では初めてだという。/今回の2プラス2はドイツがインド太平洋地域の主導権争いに関わる意思を示す事例となる〉(4月13日付「日本経済新聞」電子版)。

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