東京五輪への不参加を発表した北朝鮮の決定には、いくつもの疑問符がつく。4月6日に北朝鮮のウェブサイト「朝鮮体育」に、北朝鮮オリンピック委員会が3月25日の総会で「新型コロナウイルス感染症による世界的な保健危機状況から選手を保護するため」五輪に参加しないことを決めたと、5日付で掲載された。

新型コロナウイルス感染者ゼロを公言する北朝鮮が、選手の安全を守るという理由は確かなものに聞こえる。ただ、発表の経緯を考えると、ほかの理由が浮かんでくる。3月25日の総会での決定事項を1週間以上経った6日に発表し、しかも5日付とした理由は何か。

日本政府は4月6日に、北朝鮮への経済制裁を2年延長することを決定した。これは、延長するとの方針が数週間前から報道されていたので、当然、北朝鮮側も知っていたはずだ。ただ「5日付」としたのは、露骨な当て付けとされるのを避ける意図だろう。