感染拡大を受け、再び「赤信号」が点灯した通天閣(記者撮影)

まん延防止等重点措置が発令されてから4日経った4月9日。

大阪市の中心地・中之島にある大阪市役所を後にしたスーツ姿の職員たちは、「キタ」と呼ばれる大阪の繁華街へ2人1組となって散っていった。彼らが目指すのは、大小さまざまな店が立ち並ぶ地下の飲食店街だ。

「アクリル板、設置していますか」

テーブル上に飛沫防止のアクリル板が置かれているか。換気度合いをチェックするCO2センサーは設置されているか。また、マスク会食の声かけをしているか。職員は10坪程度の小さな居酒屋の店内でチェックシートに手際よく書き込んでいく。

まん延防止で、むしろ制度は複雑化

大阪市では飲食店の感染症対策を徹底させるため、見回り隊を組織して市内に約4万軒ある飲食店を順番に訪問していく。当初は府と市の職員20人ずつの合計40人体制で行っていたが、12日以降は民間企業にも外部委託し、見回り隊の人数を拡大した。

ただ、訪問を受けた居酒屋の店主は、「感染症対策として大切だということはわかるが、(突然の訪問には)正直驚いた」とこぼす。市の職員も「見回り隊は実は大阪府から降りてきている案件で、当日の朝になって府から指定された飲食店に行く。(見回り隊の話自体)突然決まったことなので、正直なところ困惑している」と、突然の指示に戸惑いを隠せない。