東京五輪・パラリンピックの大会マスコットの横で記者団の質問に答える菅首相(首相官邸)(毎日新聞社/ アフロ)

衆議院議員の任期満了の10月21日まで残り半年となった。衆議院総選挙は解散の日から40日以内だから、制度上は首相が任期満了日に解散を行った場合、11月30日が総選挙の最終期限である。「解散なし・任期満了選挙」の場合も含め、向こう7カ月半の間に必ず衆院選が実施となる。

時期の決定は菅義偉首相の胸一つだが、東京五輪開催という前提に立てば、衆院選の選択肢は、5月下旬実施の第1案、7月上旬実施の第2案、9月後半〜10月前半実施の第3案、11月実施の第4案の4案以外は考えにくい。

解散権は首相の大権といわれ、政権運営、権力保持、政局転換などの最大の武器といわれてきた。「解散なし・任期満了選挙」はもちろん、選択の幅がゼロに近い事実上の任期満了選挙だと「追い込まれ総選挙」と呼ばれ、大権を封じられた無力首相による死に体政権という受け止め方が一般的だ。

「無力」「死に体」を避けたい菅首相が解散権行使に執着するなら、総選挙は第1案か第2案が有力となる。自民党の森山裕国会対策委員長はインタビューで、「菅さんは上昇気流に乗ったら、内閣支持率に関係なく、解散をやると思う。総理主導の解散を考えています」と述べ、五輪前の総選挙の可能性を否定しなかった。

他方、歴代首相と違って、新型コロナウイルスの感染未収束、五輪開催という特別の事情を抱える菅首相は、表向き追い込まれ総選挙となっても、今回に限り無力、死に体とはならないという分析も多い。であれば、五輪後の経済やコロナの状況、国際情勢などを見極めながら、ぎりぎりまで総選挙の判断を先送りする手もある。