インド・エスコーツ社からOEM供給を受けて販売する新興国向けのトラクター「E-クボタ」(写真:クボタ)

国内農業機械最大手のクボタは2月、5カ年の中期経営計画を発表した。最終年の2025年12月期に売上高2兆3000億円、営業利益3000億円を目指す内容だ。

その発射台となる直近の20年12月期は、コロナ禍の影響もあって売上高1兆8532億円(前期比3.5%減)、営業利益1752億円(同13.1%減)と減収減益に沈んだ。

売上高の8割を占める農機など機械事業は先進国で軒並み減収。その一方、アジアで増収となったのは明るい兆しといえるだろう。新中期計画でも、成長市場のアジアでいかに事業を展開していくかが最重要ポイントになる。

クボタは日本と同じく稲作が主流の東南アジアに強い。東南アジア最大市場で、台数ベース(トラクター)での市場規模は4万台ほどと日本を上回るタイでは約8割のシェアを握る。ほかの国でも半分近いシェアを確保しており、東南アジアではシェアを守る立場だ。

アジアの中でも、今後の成長のカギを握ると見込むのがインド市場だ。トラクター販売台数が世界最多のうえ、さらなる成長が見込める。今年は干ばつにならなかったことで農家の生産が安定したほか、政府による農家支援策も相まって過去最多の約80万台(前年比11%増)を記録した。