会見で出澤CEO(中央)が「ユーザーからの信頼を裏切る結果となった」と謝罪した(撮影:梅谷秀司)

ヤフーを傘下に持つZホールディングス(HD)との経営統合を完了した直後に大きな問題が露呈した。

国内で8000万人以上のユーザーを抱えるコミュニケーションアプリのLINE。中国の関連会社や業務委託先が日本のユーザーの個人情報にアクセスできる業務に携わっていたことが明らかになり、LINEの出澤剛CEOは3月23日に会見を開いて謝罪した。

LINEは中国・大連の関連会社や現地の業務委託先に一部の業務システムやサービス開発のほか、コンテンツの監視業務を任せてきた。会社側はこうした業務委託自体は個人情報保護法などに抵触しないとしているが、中国は2017年に施行された国家情報法で、民間企業に国家の情報収集への協力を義務づけている。日本のユーザーのデータが中国当局の手に渡ることへの懸念の声が、日本政府などから出ていた。

出澤CEOは、日本ユーザーの個人情報への中国からのアクセスを遮断し、LINEのコミュニケーションサービスに関連する中国での業務をすべて終了したことを明らかにした。

「中国での開発は長い間続けていたので、国家情報法が施行された後の潮目の変化を見落としていた。言い換えれば、ユーザーへの配慮が足りなかった」(出澤CEO)と釈明している。