有料会員限定

先進国のワクチン独り占めはコロナ「永久戦争」への道 「ワクチンパスポート」はとんでもないアイデア

✎ 1〜 ✎ 595 ✎ 596 ✎ 597 ✎ 最新
拡大
縮小

米欧などでは新型コロナウイルスワクチンの接種が加速しているが、それでもコロナ禍の終わりは見えない。先進国の自業自得だ。

以前からわかっていたことだが、あらゆる地域の人々が集団免疫を獲得するまでコロナの拡散は止まらない。いくつかの国が個別に集団免疫を達成するだけでは不十分だ。コロナが世界で流行している限り、ウイルスは変異し続けるからである。変異が繰り返されれば、そのうち一段と感染しやすく、致死率の高い変異株が出現する。これも以前からわかっていたことだ。

昨年12月以降だけでも、極めて感染力の高い変異株がすでに3つ見つかっている。欧米で急速に広がる英国型は、致死率の上昇も指摘される。南アフリカ型はさらに感染力が増したおそれがある。中でも危険視されているのがブラジル型だ。ブラジル型が発見されたマナウス市では、昨年10月までに住民の8割近くがコロナに感染していた。集団免疫達成の目安とされる6~7割を上回る水準だ。それでもマナウスはブラジル型の出現で再び大感染に見舞われた。この事実は、従来型の免疫が変異株に無力だったことを示唆する。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内