「統計」。この言葉に対し、難解なもの、自分には縁遠いものとして、拒否反応を示す方も多いのではなかろうか。だが、“データの時代”といわれる昨今、実は身近なところに統計はあり、味方につけておくと得をする。

統計とは何か。総務省統計局のサイトでは「『集団』の『傾向・性質』を『数量的』に明らかにすること」と解説されている。ビジネスパーソンの実務においては、やや乱暴だが、何かを判断するための数字と捉えていいかと思う。

何かを判断するための数字については、学校のテストの成績を例に考えてみよう。

Aさんのテストの得点は70点。これだけでは何も判断できない。もしAさんへの指導方針を決めるため、Aさんの得点がいいか悪いか判断したいなら、学年平均と比較すればいい。この「平均値」も身近にある統計だ。ただし、指導が効果を上げているか確認するため、Aさんの学力が上がったかを判断したいなら、今回の学年平均と比較しても意味はなく、単に前回の得点と比較するだけでも不十分。「偏差値」が前回よりどれだけ上がったかをみる必要がある。

このように、何を判断したいかに応じて見るべき数字は変わる。ビジネスパーソンの仕事は判断の連続。的確な判断をするには、数字の作り方の引き出し、つまり統計知識があるほうが有利なのだ。

そのうえで、数字を疑うという姿勢も重要である。前述した平均値にしても、ただ鵜呑みにしては痛い目に遭うこともある。