日本福祉大学 福祉経営学部教授 藤森克彦(ふじもり・かつひこ)1965年生まれ。長野県出身。国際基督教大学教養学部卒業。同大学大学院行政学研究科修士課程修了。日本福祉大学にて博士号(社会福祉学)取得。2017年から現職。みずほ情報総研主席研究員も務める。専門は社会保障政策。著書に『単身急増社会の希望』など。(撮影:尾形文繁)

菅政権は、2月に「孤独・孤立担当相」の新設を発表した。孤独・孤立対策に関わる大臣の創設は、2018年の英国に続いて、世界で2例目になるという。

新設の背景には、コロナ禍が長期化する中で人と人とのつながりを保つのが難しくなり、生きづらさを感じる人が増えていることがある。社会的に孤立する人の増加は地縁、血縁、社縁といった共同体機能が脆弱化する中でかねて指摘されてきた問題だが、コロナ禍によって一層深刻になっている。

国際的には、日本は孤立する人の比率が高い国とみられる。05年のOECD(経済協力開発機構)調査によれば、日本は、「友人・同僚・その他の人」など家族以外の人との交流が「まったくない」あるいは「ほとんどない」と回答した人の割合が15%に上る。20カ国の中で最も高い比率だ。