米マイクロソフトが、遠隔地にいる複数人が同じ仮想空間を共有できるプラットフォーム「マイクロソフトメッシュ」を発表

新しい技術が出てきたとき、あなたの会社ではどのように対応すべきか。DXを進めるうえでは重要な問いだ。次世代通信の「5G」やその次の「6G」、AI(人工知能)にクラウド、そしてAR(拡張現実)やVR(仮想現実)など、あらゆるテクノロジーを活用した製品やサービスが毎月のように発表されている。何が本流になるのかを見極めるには、今後波が来そうなテクノロジーのマッピングが必要だ。

テクノロジー企業は、コロナ禍の影響をほとんど受けずに開発を進めている。3月初めには米マイクロソフトが開発者会議「イグナイト」を開催し、最新技術を発表した。中でも新しかったのは、MR(複合現実、ARとVRの中間)技術に関し、遠隔地にいる複数人が同じ仮想空間を共有できるプラットフォーム「マイクロソフトメッシュ」が発表されたことだ。同社のMRゴーグル「ホロレンズ2」を装着し、現実空間に重ねて表示されたホログラムを動かしたりサイズを変えたりすると、ほかの人にも同じように見える。

5Gの低遅延の性質を活用するなどして、通信の遅延を100ミリ秒以下に抑えて実現したという。企業の研究開発などで複数の国の拠点同士がやり取りする際の活用が想定される。ホロレンズ2は2年前に発表されたが、今回のプラットフォームはホロレンズ以外に、スマートフォンや米フェイスブックのVR端末「オキュラス」など競合のデバイスからでもアバターなどを使って参加できるように設計された。爆発的に利用が伸びたビデオ会議の「ズーム」のように、コミュニケーションサービスで重要なネットワーク効果をしっかり活用しようとしている。

アバターを使ったコミュニケーションはフェイスブックが2019年に年次総会で発表したバーチャルコミュニティー「ホライズン」が知られており、世界観は酷似している。ホライズンは20年にはサービスが開始されるはずだったが、まだベータ版のみの展開だ。コロナ禍で需要は旺盛だが、実用の域まで十分に開発ができていないのかもしれない。