設備投資の回復が鈍い。法人企業統計によれば、企業の利益は急速に回復しているにもかかわらず、設備投資は2020年10〜12月期になっても減少が続いている。コロナ禍で現金確保を優先し投資には及び腰、という企業の実態が見えてくる。

だが、そのような中で果敢に投資できる企業は強い。景気が回復すれば、他社が出遅れている分、新たな需要を一気に獲得できる可能性があるからだ。そんな先見性のある企業を探そうと、設備投資増加率でランキングした。

1位は東京都競馬。前20年12月期に30億円弱だった設備投資を今期127.5億円へ4倍強に増やす。減価償却費45億円を大きく上回る積極投資だ。インターネットで馬券を購入できるシステムの強化や、物流会社に賃貸する倉庫の新たな用地取得を計画している。今後5年では東京サマーランドへの新規アトラクション導入や大井競馬場の再整備も予定している。

2位の日本カーバイド工業はセラミック基板や2輪車用ステッカーのメーカー。ベトナム工場の生産ラインを増設し、富山県の工場で次世代機能性フィルムなどの設備増強を行う。

3位のサイボーは繊維事業が主力だが、近年は商業施設賃貸が安定収益源。イオンモール川口(埼玉県)を建設中で、5月に開業予定。賃貸用医療施設も増設予定だ。

4位のミルボンは美容室向けヘア化粧品専業でトップ。中国浙江省に36億円を投じて工場を建設し、今年10月に完成する。タイ工場の増築も進めている。