中小旅行会社の飛鳥旅行。店頭には多数のパンフレットが並ぶが、個人客の需要を掘り起こすのも難しい状況だ

「どうせ暇ですし、いいですよ」──。そう話して取材に対応してくれたのは、杉並区内の商店街で旅行会社を経営する飛鳥旅行の村山吉三郎社長。村山社長は「このままだと、旅行会社というものが立ち行かなくなってしまう」とため息交じりに語る。

2020年12月14日、菅首相がGo To トラベル事業の全国一斉停止を発表すると、やってきたのは予約キャンセルの嵐だ。これで年末年始の書き入れ時の需要を取り逃すことになってしまった。年明けには緊急事態宣言も発令、Go Toの再開も延期となった。

旅行ムードが盛り上がるわけもなく、最近、店頭を訪れるのは返金やキャンセルの客ばかりだ。先が見通せない状況で新たに予約が入るはずもない。例年、1月以降は春休みにかけての予約が入るものだが、「今年はほとんどない」という。