「2025年以降もスズキが生き残ることができるように電動化技術を集中的に開発する」。スズキの鈴木俊宏社長は2月24日に開いた中期経営計画の会見でそう決意を語った。軽自動車でもハイブリッド車(HV)と電気自動車(EV)を投入すると宣言した。

20年12月19日号の当欄で述べたように、EVにすればCO2(二酸化炭素)排出が減るというほど単純な話ではない。火力発電が主ならEVよりHVが低炭素の場合がある。電力の低炭素化が一定程度進むまで、HVで高い競争力を持つ日本勢がHVに注力するのは合理性がある。ただし、軽自動車についてはHVを飛ばして、一刻も早いEVシフトを進めるべきだ。

理由の1つは、軽のHVはまだ市場に投入できていないことだ。軽で約3割ある電動車はすべて簡易型。「35年までに新車販売で電力車100%」という日本政府の目標には簡易型も含まれるものの、CO2削減効果はわずかしない。