大正大学地域構想研究所教授 小峰隆夫(こみね・たかお)1947年生まれ。東京大学卒業。経済企画庁経済研究所長、物価局長、調査局長、国土交通省国土計画局長などを経て、2020年4月から現職。日本経済研究センター理事・研究顧問も務める。著書に『人口負荷社会』『日本経済論の罪と罰』『政権交代の経済学』など。(撮影:尾形文繁)

2月24日の衆議院予算委員会公聴会に呼ばれ、意見を述べる機会があった。そこでは、今のようなときこそ、賢い支出(wise spending)やEBPM(証拠に基づく政策立案)を心がけるべきであること、新型コロナウイルス対策関係支出を別建てにしておいて流行収束後にこれを増税などで回収すべきこと、巨額の景気対策や国民一律10万円給付、Go To キャンペーンについては疑問点が多いことなどを述べた。

現在の政策への苦言ばかりだったためか、与党議員からは「最後に明るい話で締めくくってほしい」という要望が出た。私は「そういわれても……」と考え込んでしまい失笑を買ったのだが、後になって考えると、次のように答えればよかったと思った。時すでに遅いが、ここでそれを述べておこう。

私は今回のコロナ危機を契機に企業、家計、政府が知恵を絞り、それまで考えられていなかったような新しい日本経済の姿が現れてくるのではないかと考えている。