(KK_papa/PIXTA)

新型コロナウイルスによって打撃を被った企業は広範囲に及ぶ。だが、そもそも財務状況が悪く、コロナなしでも倒産の危険に瀕していたであろう企業は少なくない。そうした企業をあぶり出すべく、倒産危険度ランキングを作成した。

ランキングは、東京国際大学の白田佳子特命教授が提唱している倒産予知モデル「SAF2002モデル」(以下SAF)を用いて算出したもの。ちなみに、財務数値が他業種と比較しづらい金融業と、売上高の計上方法を選択できていた建設業は対象外。そのため、全上場企業のうちこれらの業種を除いた3428社が対象だ。

計算方法の詳細は下の「表の見方」をご覧いただきたいが、注目すべきは1の「総資本留保利益率」だ。総資本のうち自由に使える資本がどのくらいあるかを示したもの。4つの指標の中でも、この数値が悪い企業は倒産確率が高い。

2の「総資本税引き前当期純利益率」は収益性、3の「棚卸し資産回転期間」は効率性を示す。そして4の「売上高金利負担率」は、経営難の企業ほど高くなる。危ない企業には、金融機関も高い金利でしか貸してくれないからだ。つまりこの指標は外部から見た企業の信用力ともいえる。

医薬品や外食が危ない

過去に倒産した企業を分析した結果、SAF値が、卸売業・小売業・製造業の場合は「0.7」、その他の業種の場合は「0.71」を下回った企業は、倒産危険度が高いと判断できる。

今回は0.71以下の企業を掲載したが、その数はなんと504社にも上る。上場企業でも多くの企業が危険水域にあるのだ。

当然ながら、赤字で留保利益の少ない企業が上位に並ぶ。開発に時間がかかり、売り上げが立たない創薬ベンチャーはその代表例だ。資本を調達できなければ、倒産に向かう危険性が高い。

3位の小僧寿しや18位のフレンドリーのような外食関連企業は、コロナの影響をもろに受けている。ランキング上位の外食企業は、コロナでいっそう追い込まれる可能性が高く、危険度は増す。

SAFは上場企業だけでなく、中小企業の倒産も予測可能だ。自社や取引先についても計算して、倒産危険度を判定してみてほしい。

今回は、疑義注記や重要事象の記載がある企業も次記事に掲載した。これらは事実上、監査法人からイエローカードを突きつけられていることを示すもの。さらなる注意が必要だといえる。

倒産危険度ランキング