函館市は北海道渡島(おしま)半島の南東部に位置する人口25万1500人の中核市である。街の歴史は古く、江戸時代には松前港、江差港と並び、松前三湊(みなと)の港町として発展してきた。明治時代、1905年には、日露戦争後のポーツマス条約によって、ロシア帝国から、日本海、オホーツク海、ベーリング海での漁業権を獲得。函館港は北洋漁業の基地として、太平洋戦争の敗戦でその権利を失うまで大いに栄えた。

本州と北海道をつなぐ交通の要衝と位置づけられ、08年には青森との間の青函連絡船の発着地となる。54年に発生した洞爺(とうや)丸事故は海難史上の惨事だったが、連絡船は88年まで続き、その後青函トンネルに役割を譲った。2016年には北海道新幹線が開通した。