ネットワンシステムズが外部弁護士らに調査依頼し、昨年3月に公表した調査報告書。架空循環取引の実態が描かれている

ネットワンシステムズの東日本第1事業本部第1営業部第1チームに所属するシニアマネジャーからそのメールが届いたのは2019年7月17日午後4時11分のことだ。受信したのは日本製鉄の孫会社に当たるテックスエンジソリューションズ(TEXSOL)の社員。兄弟関係にある日鉄ソリューションズ(NSSOL)の仲立ちでネットワン社員とは前年1月にもメールのやり取りをしたことがあった。

「物販案件について」

そんな味気ない件名の下、全部で20行の本文はこんな書き出しで取引への参加を勧誘していた。

「掲題の件ですが、下記内容にて案件を進めたく考えております。/商流/ネクスト社→貴社→富士電機ITソリューション(FSL)」

15分後、TEXSOL社員は早々と取引を受託する旨の返信メールを送っている。

「事前にお聞きしております内容と差異がありませんので、是非ともお願いできればと思います」