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「大学が発展していくには“共感"を得ることが重要」 藤井輝夫 東京大学 次期総長

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ふじい・てるお 1964年生まれ。93年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。94年助教授、2007年教授に就任。18年大学執行役・副学長、19年理事・副学長。21年4月1日に31代目の総長に就任予定。(撮影:尾形文繁)
日本の最高峰の大学、東京大学。そのトップである総長が、この4月に交代する。31代目となる次期総長に就任するのは、現理事・副学長の藤井輝夫氏だ。藤井氏に総長就任に当たっての所信、そして東京大学をどう導いていくのか聞いた。

東京大学債券の初回発行額

昨年10月に発行、償還期間は40年で、利率0.823%に。今後10年間で計1000億円の調達を目指しており、研究環境の整備などに充てる。

──次期総長としての所信を聞かせてください。

社会が大きく変わろうとしていることもあり、それに対する大学の役割を改めて考えている。五神真・現総長の下で大学を起点に社会を変えていこうとする新しい取り組みをやってきた。仕組みはかなり用意できたので、今後は実を挙げていくことが大事だと思っている。そのためにも教職員や学生など、大学の構成員が創造的な活動ができる場にしていきたい。 

あとは、大学が持つダイバーシティー&インクルージョン(多様性と包摂)をさらに発展させることを念頭に置きながら大学経営を考えたい。

──「東京大学ビジョン2020」に続く新しい行動指針は考えていますか。

まさに検討を進めているところだ。コロナ禍やデジタルトランスフォーメーション、気候変動といった大きな変化がある中で、新しい大学像を描かなければならない。多様な価値観に目を向けて物事を進められる人材の育成など、いくつか柱になるようなことがある。それらを織り交ぜながら新しいプランを作っていきたい。

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