ビットコインの価格上昇に再び注目が集まっている(撮影:今井康一)

「デレマスの輿水幸子」の次に“推した”のはビットコインだった――。電気自動車メーカーのテスラCEOで世界的大富豪でもあるイーロン・マスク氏の発言がSNS上をざわつかせている。

アイドル育成ゲーム「アイドルマスターシンデレラガールズ」(デレマス)のキャラクター画像をマスク氏がツイートしたのは1月中旬のこと。ツイートをめぐってはその真意を探ろうと臆測が飛び交い、ゲームを制作しているバンダイナムコホールディングスの株価を上げた、との見方まで出た。

そのマスク氏が2月1日、音声版ツイッターといわれる「クラブハウス」でビットコインについて言及。「私はビットコインのサポーターだ」「ビットコインは金融界の人々からも受け入れられる直前にある」と述べた。この発言を受けて、ビットコイン価格は一時跳ね上がった。

金融界の投資マネーが主役に

暗号資産情報サイトの「コインマーケットキャップ」によると、ビットコイン価格は2021年1月8日に440万円台の史上最高値をつけた。その後は調整が入り300万台に下がったが、足元では再び400万円に迫っている。ビットコイン価格が初めて200万円を突破した2017年の相場は「仮想通貨バブル」と呼ばれる(2020年の資金決済法の改正で、法令上の呼称が「仮想通貨」から「暗号資産」になった)。価格上昇を牽引したのは日本や韓国の個人投資家だった。

暗号資産を簡単に言うと、ネット上でやりとりできる「財産的価値」。ドルや円などの法定通貨と交換できるが、暗号資産そのものに価値が保証されているわけではない。従って、需給で価格が上下に大きく動く。

急騰を呼んだ2017年当時との大きな違いは、マスク氏の発言にあるようにアメリカを中心とした金融界からの投資マネーが相場の主役になりつつあることだ。暗号資産情報サイトによると、直近のビットコインの取引に占めるドルの割合は全体の約7割を占める。

投資マネーの代表例が「グレイスケール」というアメリカのファンドだ。同ファンドを通じて機関投資家の資金が暗号資産に流入している。その額は2020年の1年間で57億ドル(6000億円)に上り、ビットコインで運用するファンドの運用資産残高は直近で230億ドル(2.4兆円)に達した。