ブリンケン国務長官(右)とバイデン大統領。両者とも同盟国重視の姿勢だ(ロイター/アフロ)

トランプ前大統領の「アメリカ・ファースト」は、バイデン新大統領の国際協調に置き換わった。とはいえ、アジアの最重要同盟国である日本と韓国は折り合いが悪い。いがみ合う日韓の仲裁にバイデン政権はトランプ政権よりも力を入れるだろう。ただ、どちらかに肩入れはせず、多国間枠組みの中で両国が協力するよう仕向けるスタンスを打ち出してくるとみられる。

バイデン氏にとって、米日韓の緊密な連携はアジア戦略の要だ。これは北朝鮮による挑発を抑止し、中国への対抗力を上げるだけでなく、気候変動や経済といった別の共通課題に対処する基盤ともなる。

バイデン氏はオバマ政権時代に米日韓の3カ国協力を主導した人物を外交チームの要職に据えた。国務長官に就任したブリンケン氏や、ホワイトハウスで新設となる「インド太平洋調整官」に起用されたキャンベル氏は日韓との同盟関係に明るい。バイデン氏本人からして、いわゆる従軍慰安婦問題をめぐる2015年の日韓合意を水面下で取り持った当事者である。