週刊東洋経済 2021年2/6号
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21世紀の世界経済を左右するグリーン革命の号砲がついに日本でも鳴り響いた。

昨年10月、菅義偉首相は2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロとする「カーボンニュートラル」を宣言。その直後から、35年までの純ガソリン車販売禁止や海外での水素プロジェクト立ち上げなど、政官財の連動したニュースが目まぐるしく登場している。

温室効果ガスの増大を放置すれば、今世紀末には世界の平均気温は産業革命前と比べ最大で3.9度上昇し、都市の水没や異常気象が頻発すると、国連環境計画は指摘。国際社会は15年のパリ協定で気温上昇を2度未満、できれば1.5度未満に抑える目標を定め、すでに124カ国が日本と同様の宣言を行っている。

これまで日本は「石炭火力発電への依存度が高く、再生可能エネルギーに消極的だ」として欧州などから批判を浴びてきた。新型コロナウイルス後の復興策として1.8兆ユーロもの資金をグリーン・デジタル分野に投じる欧州連合(EU)に続き、日本より一足早く60年の実質ゼロを打ち出した中国、バイデン政権下で方向転換した米国も急激に脱炭素化投資へ舵を切る見通しだ。日本がようやくスタートラインについたことに対し、国内外で歓迎する声が上がる。

政府は、2兆円の基金創設や税優遇、規制緩和などの政策総動員で脱炭素化に向けた次世代技術開発や設備投資を加速させ、日本経済の成長、さらには世界で急拡大する脱炭素関連市場での日本産業界の競争力向上を狙っている。

目玉は洋上風力と水素

では、政府の描く脱炭素戦略はどんなものなのか。昨年12月、経済産業省が発表した「グリーン成長戦略」を基とした図解が下だ。