昨年12月の全人代常務委員会で国防法が改正された。背景には、習近平体制での新たな安全保障観がある(ロイター/アフロ)

中国の「国防法」が改正された。2020年12月26日、習近平国家主席が、全国人民代表大会(全人代)常務委員会において、改正国防法が可決されたことを正式に宣言した。

日本では、改正国防法において宇宙、電磁波、ネットワークを「重大な安全保障領域」と明記したことが話題になった。米国のマルチドメイン作戦(陸、海、空、宇宙、サイバー空間、電磁波領域における統合作戦)に対抗する意図を示すものと考えられたのだ。

しかし、こうした理解は戦闘の様相の変化に対応した点に着目しすぎのきらいがある。むしろ中国がこの時期に国防法を改正した背景に注目すべきであろう。それは安全保障観の変化である。