おがさわら・ひろし 1955年愛媛県生まれ。79年九州工業大学情報工学科卒業後、安川電機に入社。2006年取締役。インバーターなどの事業部長、技術開発本部長を経て、16年から現職。(撮影:尾形文繁)
企業の設備投資の先行指標であるFA(工場自動化)。業界大手の安川電機は2月期決算と同業他社に比べ決算が早く、業界動向を占ううえで注目度が高い。1月12日には2021年2月期の業績見通しを上方修正し、受注は戻りつつあることがはっきりしてきた。今後の見通しを小笠原浩社長に聞いた。

決算情報収集にかかる時間

デジタル化で決算情報の収集にかかる時間を従来比6割減の1週間に短縮。経営状況の把握力を強化しコスト削減につなげる。

──足元の受注状況はどうですか。

米国や欧州の自動車向け受注が想定以上に回復している。20年11月からは日本も上向いてきた。四半期ごとによくなっているという印象だ。いち早く新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いた中国では上期(20年3〜8月)の業績ですでに過去何番目というレベルまでV字回復している。当社のインバーターはマスクの不織布を作る機械での受注が多いほか、マスク製造装置の部品の加工でもサーボモーターが多数使われている。さらに高速通信規格「5G」関連の基地局の整備が追い風になっており、中国からの引き合いが増えている。当初は下期(20年9月〜21年2月)からまた低迷するのではないかという心配もあり、油断できなかったが、中国の内需全般が回復してきている。

──一段と回復が進むためには何がカギとなりますか。