「It's the economy, stupid」(経済こそが重要なのだ、愚か者)。1992年米大統領選挙で当選したクリントン元大統領陣営のスローガンの1つだった。  

1月5日から開催された北朝鮮の朝鮮労働党第8回大会で、最高指導者の金正恩(キムジョンウン)委員長の脳裏には、この言葉が浮かんでいたかもしれない。

今回の党大会について、「北朝鮮は核武力・軍事強国をさらに目指す」と解説する専門家が多い。確かに金委員長は「超大型水爆の開発が完成」「ICBM(大陸間弾道ミサイル)火星砲の試験発射に成功」などと、兵器名に言及して軍事力を誇らしげに語った。さらに、「核兵器の小型・軽量化、戦術兵器化」「極超音速弾頭の開発」「ICBM向け固形燃料の開発」など、具体的な開発目標をもアピールした。

しかし、これらは2012年の金正恩政権発足以降、つねにその解決を叫び、完成を誇示してきたものばかりで、目新しさがない。軍事開発目標としては既定路線のものをもう少し具体的に述べただけだ。